福田郁雄の「稼げる不動産コンサルタントになる方法」
第21回 決め台詞を言う
~ウォンツ実現のイメージ持たせる~
何度も何度も打ち合わせをして、たとえ素晴らしい解決策や企画が出来たとしても、依頼者が実行に移してくださらなければその提案の価値はゼロです。依頼者からも確かに良く出来た提案だと認めてくださっても、残念ながら実際に行動に移してくれない依頼者が多いのです。資産家の中には企業で働いた経験がなく、日頃重大な決断をする事に慣れていない人もいますし、精神的負担に耐えられなくて決断が出来ない方もいらっしゃいます。一般的には重大な意思決定ほど結論を先延ばしにしたくなるのが人情です。しかし、依頼者の為にもなる提案が実行に移されないというのは残念です。
よくあの人はクロージングに強いなどと形容されることがありますが、クロージングとは「意思決定を迫る」や「契約をする」という意味で使われます。提案内容をまとめるのが得意なのに、このクロージングを苦手とするコンサルタントが多いのです。ダメなコンサルタントは説明に終始し最後に「いかがですか」と言えません。普通のコンサルタントは提案内容の説明後、「いかがですか」ととりあえず聞けます。稼げるコンサルタントは提案内容の説明後、「決め台詞」が言えるコンサルタントです。
その決め台詞のポイントは三つです。①相手のウォンツの実現がイメージできる言葉、琴線に触れる言葉になっていること。②コンサルタントの経験に基づいた確信のある言葉であること。(契約できればお金になるという気持ちでは通じません。)③さりげなく、さらっと言えること。
例えば、組み換えを迷っている方には「自宅や古ビルを処分し組み換えて、年間1000万円の収入でこれからの人生を楽しみましょう」。銀行の貸し剥しで悩んでいる方には「借金を返済し、身軽になりましょう。ぐっすり眠れるようになりますよ」。土地を守りたい農家の方へは「今のままでは先祖伝来の土地を守ることができません。金食い虫の土地は換金し、違う形で資産を守っていきましょう」。相続で悩む方へは「預貯金はすべて他の相続人に譲りましょう。そして、兄弟の絆を守りましょう」。そしてほとんどの方には「このようになさって、皆さん後悔していませんよ」。など、ケースバイケースです。
依頼者の頭の中にその企画が実現して得られる効用をイメージさせられたら成功です。難しい説明に反応しているのではなく、意外にも簡単な決め台詞に心が動かされるのです。なお、同じ言葉でも誰が言うかで相手の心が動かされるかどうか決まります。くれぐれもクロージング技術を磨くというようなテクニックに走らないでください。信頼関係がベースにあることをお忘れなく。