福田郁雄の「稼げる不動産コンサルタントになる方法」

第20回 とりあえず引き受ける
~分かる人と共同作業を~


自分の得意分野でない相談が来た場合、あなたはどうしますか?とりあえず引受けることが大切だと思います。どのコンサルタントもすべての分野に精通しているとは限りません。ほとんど経験のない分野の依頼を受けることもあります。その時しり込みしてお断りしてはいけません。依頼者のウォンツをつかんだうえで、具体的提案と実行はその分野の得意な人に協力してもらえば良いのです。
弁護士の場合、自分の得意分野以外の依頼が来たとしても、自分で判例などを調べる事も可能ですが、やはりその道に詳しい別の弁護士の力を借りて対応してくれます。
 地方の不動産業者さんに東京都内所有の不動産の処分の相談がきたとしても、東京のことが分からないからといって地方の不動産業者はその依頼を断わりません。一旦引き受け東京の不動産に詳しい人と組んで仕事をします。いわゆる共同仲介というものです。
そもそも世の中の事は、調べれば分かる事がほとんどです。もしくは分かっている人に聞けば分かるものです。もっと言えば、分かっている人にやってもらえばよいのです。その時は、報酬が外注費で出て行ってしまうかも知れません。それでも、経験や生きた知識が増すうえ、なによりも依頼者の信頼を失うことを避けることができるのです。
 5年前の事ですが、エコ機能のある定期借地権マンションの企画の依頼を受けたことのことです。定期借地権もマンションも得意分野なのですが、エコについては全くの素人でした。環境共生型賃貸マンションなどの企画を行なったことはありますが、本格的なCASBEEの認定を取れるようなエコマンションは初めてでした。依頼者のほうがエコについては詳しく太刀打ちできません。それでも、CASBEEの基準などを調べつつ、エコマンションの企画をしました。結果的にその時は力不足で仕事になりませんでしたが、三年後に別の資産の事で相談を受け、大きな仕事につながったこともあります。信頼の貯金が大切であるとつくづく感じました。
私の場合資産家の方から多い依頼は、最適なポートフォリオの提案というよりは嫁や婿の紹介です。そのような時は一旦お見合い写真をまず受け取って、一所懸命にご紹介しようとします。何よりも姿勢が大切です。最近流行っている勝間和代さんの『断る力』は、超多忙な勝間さんのような方だから必要な話で、普通の人には当てはまりません。もちろん本当に分からない場合、責任が持てない場合は町医者が専門医を紹介するように断る勇気も必要ですが。