福田郁雄の「稼げる不動産コンサルタントになる方法」

第15回 聴いていますか?
~まずは心情を受け入れる~


不動産業者やコンサルタントを仕事としている方は非常に優秀な方が多いように思います。だからこそ、間違えてしまう事を今回はお話いたします。
3年前のことです。依頼者の親が亡くなり、姉妹で相続する事になりました。お姉さんは親の介護を一人で看ていました。妹さんはご結婚されていましたが、遠方にお住まいの為なかなか介護に協力できません。お姉さんからすると、「妹は大学の費用まで出してもらい、住宅資金の頭金まで援助してもらった。それに対して私は親の面倒を見ていて結婚もしていない。自分だけが損をした。だから遺言ですべての財産を私が相続するのは当たり前である。今までの時間と人生を返して欲しい」という話をとうとうと語るのです。
優秀なコンサルタントはこんな時に途中で口を挟み「妹にも遺留分があります。遺留分減殺請求されないようにしておかなくてはなりません」と、いきなり知識をひけらかし相手の話をさえぎってしまいます。もっと話を聴いてほしい、もっと心情を受け止めてほしい、依頼者はその後口が重くなってしまいました。アドバイスはまずは相手の話や気持ちを全て受け止めて、冷静になったところですれば良いのです。このちょっとの我慢が出来ない人が多く、専門知識があって、頭もいいのに稼げない人はこの点で失敗しているような気がします。

自分を好きになってもらう
依頼者が胸襟を広げて語ってくれなければ、間違った情報に基づいて間違った対策を立て失敗に終わることになります。頭の良いコンサルタントがいきなりあなたの問題点は?と聞いても依頼者は教えてくれません。どうすればお客様が素直に問題点を言いたくなるでしょうか?答えは、好きになってもらうことです。「このコンサルタントは自分の心情を受け入れてくれている」と思ってくださればその先はスムーズに事が進みます。お客様は信頼できる人に任せたいと思っています。相手から信頼を得る為には実績や能力を見せるのではなくて、依頼者の思い・悩み・苦しみ・心情を受け入れること。まずはそのような話を黙って聞くことです。お客様のお話をじっくり聞いてあげると、お客様は受け入れられたと感じ核心に近づいた情報を話してくれます。
そこまでに到らず、「なかなか本音を語ってくれないのは、自分の実力をお客様が認めていないからだ」と思い込み、もっと相手の話に口をはさみ、知識をひけらかし自分の能力・実績をアピールしてしまうから逆に益々嫌われる結果となるのです。 
『聴く』という技術は奥が深く、常に意識していないと実践できません。この私自身も出来ていません。だから、自分への戒めとしても書いてみました。