福田郁雄の「稼げる不動産コンサルタントになる方法」
第12回 相手に決断させる
~依頼者の経済的利益に貢献~
コンサルタントの報酬には2つの種類があります。一つは依頼者に利益を与えることによって発生する報酬(A)です。依頼者が何もしていなかったとしたら逃していたであろう利益を認識させ、その対策案を実行に移して得た利益に対して一定の割合を報酬にするという考え方です。もう一つは手間とかけた時間に対しての人工(にんく)としての報酬(B)です。稼げるコンサルタントの特徴はAのお客様に与えた経済的利益によって算定できる仕事をしている人です。
Aの経済的利益の仕事の代表的な例は弁護士の訴訟事件です。一般的な報酬規定によると1千万円の経済的利益が得られるとすれば、15%の150万円を報酬の標準額としています。何もしなければ1千万円の損失がある所を救ったので、報酬が生まれるという事です。
Bの人工は、その人が年間1千万円稼ぐと想定して、年間実質250日働くとすれば日当が4万円となります。1日で出来る仕事なら4万円の請求、3日で出来る仕事なら12万円の請求となります。成年後見人手続きに対する手数料などが該当します。
“知的価値”で稼ぐ
Bのコンサルタントが稼ぐためには、多くの時間働かなければなりません。その上、依頼者からはやって当たり前と思われます。Aのコンサルタントはかけた時間に関係なく、依頼者に経済的利益をもたらす事によって報酬が得られます。時間や手間ではなく、言わば問題解決力・企画力・知識・交渉力など形のない知的価値を売る仕事です。稼げるコンサルタントになる為には、Aタイプの仕事が出来るようにならなくてはなりません。
資産税に詳しくない税理士さんが相続税の申告をしていたものの、不動産の評価方法が間違っていて千万円余分に納税していたとします。そこに気づいて更正の請求をして余分に払っていた相続税を還付させる仕事などはAの仕事の判り易い事例です。依頼者が知らなかったままでいれば3千万円の損失になっていたところ、コンサルタントが気づいたために3千万円の利益を生み出したのです。その内の2割を報酬で頂く約束ならば600万円の報酬となります。依頼者に経済的利益をもたらし、その中から報酬を頂くので納得が得られるでしょう。コンサルタントが問題提起し解決案を示す事はそれほど難しいことではありません。決断していただくことが難しいのです。せっぱつまった問題、目に見える問題に対しては決断してくれますが、目に見えない機会損失をしているという問題に対してはなかなか決断できません。気づかせて決断させることが出来るコンサルタントは、価値のある仕事をしていると言えます。