プロから学ぶ「不動産投資術」⑲
オーナーの賃貸経営を代行する賃貸管理会社から眺めると景色がやや違う。賃貸管理会社側から見ると、入居待ちのでる賃貸物件がなによりである。賃貸管理会社は日頃オーナーからの空室の状況についての質問に対し、言い訳とも言える説明をするのにウンザリしている。
入居待ちのでる物件とは、地域で評判になっていて、空きが出たら移りたいと思われている物件である。これらの特徴は、デザイナーズマンションと言われ、入居者にとってお洒落かつステータスになっている。都心近郊の津田沼のワンルームと言えば相場は6~7万円。入居希望者に予算を尋ねると大半は5~6万円と答える。このような相場の中で家賃8~9万円のワンルームの物件が五年経っても未だに入居待ちが続いている。その理由は、一階に高級イタリアンレストランがテナントとして入り、お洒落であること。周りにはブリテッシュガーデンや遊歩道を創るなど、単なる箱の提供ではなく生活環境を提供している点が人気のポイントである。
もちろん、部屋の広さを30㎡確保し、エントランスは大理石を敷き詰め、オートロック、宅配ボックスなど設備の充実など物件スペックそのものの良さも評価されている。賃貸管理会社から見れば、募集広告費はかからない上、成約率が高く、賃料が高いので手数料も多く最高の物件である。地域でこれだけの評判となればオーナーも満足である。
収支的に見れば、賃料の絶対額が高いものの、それ以上の投下資金が費やされているのでそれほど高い利回りとはならない。
ところが、将来に亘り安定収入が期待できるので、長期の視点から見れば帳尻が合ってくる。複数の物件に投資できる場合は、単純に利回りだけに振り回されるのではなく、このような長期安定経営が可能な物件を所有しても良いだろう。最近の賃貸管理会社は、トイレが別か一緒かを分別管理し、お客様に「やはりトイレと浴室は別のほうが良いですよね~」などと説明し入口から選別している。
バブル時代に採用された効率重視の浴室・洗面所・トイレが一体となったユニットバスは、いつまで市場価値が続くか注目したいところである。

