プロから学ぶ「不動産投資術」⑯
再建築ができない物件とローンが付かない物件は選んではならない。とりわけ築年数が古くて、再建築できないのは最悪である。修繕費はオーナーの義務なので、賃料収入を持ち出しでも修繕費に充てざるを得ない。このような物件は建替えることもできず、大規模修繕費のコストも高く、売るに売れず、収支も悪く、八方塞がりの状態である。
再建築できない理由として、一番多いケースは道路付けの問題だ。現地を見れば道路になっているものの、建築基準法上の道路になっていないため建てられない。建築基準法上の道路かどうかの判断は、役所に直接行って聞くのが確実である。建築基準法42条の1項から6項まで道路の定義がされているが、実際の判断は役所の裁量によるところが大きいからだ。
また、共同住宅の場合は、どの行政区にも独自の条例や指導要綱があるので、建物の規模や道路幅、敷地の間口の広さによって制限される場合が多いので、調査が必要になってくる。このあたりになると、建築に詳しい不動産業者でなければ判断できない。その他に借地の場合では地主の承諾が得られないケースや、前面道路が私道であり排水の同意が得られないなど、近隣との調整で建てられないケースも良くある。
ローンが全く付かないケースとしては再建築不可の物件、借地の物件、違法建築物件、など将来イザとなったとき転売しにくい物件である。これらの物件を金融機関は担保力がないものとみなしているわけである。他に選んではいけない物件は、新耐震設計施行以前の建物や、いくら家賃を下げても入らないようなバス便で「負け組み」の物件。また、誰しもが望む物件も避けたほうが良い。なぜなら、利回りが極端に低いからである。近隣に反社会的な人々がいる物件も避けたほうが無難だ。ただし、プロが「利回りが高く、回収が早い」と判断するならば、すなわちハイリスク・ハイリターンの原理を理解した上で、自己責任で選ぶのであればそれはそれで構わない。
ここに紹介したケースはプロでもよく失敗するケースである。なぜなら、このような物件は利回りが高いので飛びつきたくなるからである。

