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プロから学ぶ「不動産投資術」⑮

 不動産の将来予測は、株や経済と違い比較的簡単である。需要と供給の関係で価格が決定するからである。ここでは賃貸マンションにしぼって話しを進める。
 需要が多くて、供給が少ないエリアは将来有望、逆に供給が多くて需要の多いエリアは将来的には厳しいエリアである。
 前者の代表は、山手線の西・南西部であり、後者の代表は、山手線の東・北東部である。西・南西部は人気の渋谷・原宿・青山のブランド街があるために、きわめて需要が多い。ところが、この地区は用途地域が以外にも住居系が多く、容積率が700%を超えるような商業地域の範囲が極めて狭く、賃貸マンションや分譲マンションの供給がされにくい。
 一方、中央区の場合、事務所機能としては優れている面もあるが、若者に人気のブランド街がなく、需要は思ったより多くない。区のほとんどが商業地域のため、どこにでも高層の賃貸マンションが建てられる、また、古い倉庫や長屋が多く、用途転用が盛んなため、土地の供給も多い。
 したがって、西・南西部は今後とも空室率は低く、賃料も安定し、逆に東・北東部は空室率が増加し、賃料の下落傾向が続くと思われる。
 ただし、現時点での利回りを比較すると圧倒的に東、北東部のほうが高く、2%程度の利回り差がある。この利回り差をリスクプレミアムといい、市場バランスが取られているのである。一般の方は数%の利回りの差なら、ブランドエリアに所有しているという満足感を優先する傾向が高いし、目的にかなっているのだからそれも否定できない。
 最近流通している物件として、23区内、もしくはその近郊の新築の一棟売りアパートである。バブル時のように、床面積を小さくして、部屋数を稼ぎ、利回りが8~9%ぐらい総額1億円以下のものが人気である。土地は100㎡にも満たないものが多いが、15年ぐらいで資金が回収できるので、将来土地だけでも残ると考えれば、気が楽なのかもしれない。戸建分譲業者の中には、売れ残った用地をアパート分譲に切り替える業者もでてきた。来年の3月には、一部に新築でも入居付けが苦戦するエリアがでてくるだろう。