プロから学ぶ「不動産投資術」⑬
不動産投資の最大のネックはローンが付かないということである。一部の金融機関でアパートローンなる商品もあるが、基本的には土地を所有している富裕層に対するローンを想定しているケースがほとんどである。私が考えるローン返済の目安は、賃料収入の2分の1以下にするようにしている。2分の1以上になった場合、返済期間を長くするか、自己資金の投入を薦めている。ローン返済後の残り2分の1は丸々利益にはならない。
賃貸管理費、建物管理費、修繕費、固定資産税、保険料を払った残りが手取り資金となるので、2分の1のさらに半分くらい消えると思ったほうが良い。したがって4分の1が残るわけだが、そこから所得税、住民税、事業税などを支払うと税引き後の手取りになるが、おおよそここで半分消え、残りは8分の1となる。
分かりやすく言うと、8戸のアパートを購入した場合、4戸分の収入がローンの返済に消え、2戸分が維持費に消え、1戸分が所得税で消え、最終的に残るのは1戸分の利益となる。それでも利益が残るからたいしたものである。その間、ローンは減るわけだし、ローンが完済すれば、突然収益が増える。バラ色の話に見えるが、空室、賃料の値下がりなどのリスク分を加えると、最後の1戸分も消えてしまうかもしれない。
しかしながら、全額ローンで取得した場合を想定しても、手取りがプラスになるのであるから、ローンさえつけば誰もが資産を持てることになる。ところがどっこい肝心のローンが付かないのである。バブル時は持ち出し(ローン返済額が賃料収入を上回る)してでも購入する人々いたが、今から思うと信じられない。担保力・収益力が無視され、ローンがじゃぶじゃぶに付いた。実は今市場に出てくる収益物件の多くが平成元年~平成4年ぐらいに完成したものである。手出しが払えきれず、競売もしくは任売で市場にでてくる。これらの教訓があるので、金融機関はさらに慎重になっている。
ローンを付けるためのポイントは本連載の第6回めでも紹介しているとおり、物件の選び方と提案書の作り方である。資金に強い担当者を見方につけることが重要である。

