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プロから学ぶ「不動産投資術」⑫

 収益不動産も投資商品と考えれば、他の金融商品と同じように原則自己資金で投資するのが基本だ。
 しかしながら、実際にはローンを使用するケースが大半である。ローンを利用する理由として、足りない資金を借りるという消極的な意味ではなく、手持ち資金にローンを加え投資金額を大きくするレバレッジ(てこの原理)効果がある。
 例えば、1億円の自己資金で1億円の物件を購入して、利回りが8%であれば、年収は800万円。ところが、ローンを2億円利用して、3億円の投資とするならば、同じ利回りであるならば3倍の年収の2400万円になる。
 もちろん、金利負担も増えるが、利回りよりもはるかに低い金利で資金調達できるわけだから、現在の低金利を積極的に活用しない手はない。バブルのピーク時では、利回り3%、金利8%なんていう物件もあったので、このような条件でレバレッジを利用すると、収支が持出しとなるので、物件が値上がりして売り抜けない限り破綻するのは目に見えていた。そのようなケースでは、レバレッジを使うべきではない。レバレッジを使う前提はあくまでも、金利より実質利回りの方が高い場合に限られる。
 表面利回り8%、実質利回り6.4%の場合、価値の減価が年間3%分とすれば、金利は3.4%以下であればよいことになる。不動産投資の場合一般的に自己資金比率は30%必要とされ、70%分がレバレッジとなる。土地を所有していれば、たとえ建築費を全額ローンにしたとしても、土地の価格分が自己資金、建築資金がレバレッジということになる。
 借金自体が嫌いだとか苦痛だとかいう話はよく聞くが、投資という観点からすれば、少ない資金で投資額を膨らます便利な道具である。道具を使えば、資産拡大のスピードが速まり、資産が自己増殖していくまでになる。そして、そのレバレッジは金融機関が提供してくれるのであるから、金融機関を旨く巻き込むことが重要になってくる。
 借金という後ろ向きの言葉ではなく、投資効率を高めるツールだと意識したほうが良い。ただし、あまり細長い「てこ」を利用して棒を折らないよう気をつけたい。