プロから学ぶ「不動産投資術」⑪
収益不動産の仲介で一番苦労することは融資付けである。購入者は十分な収益力が見込めるので、返済する自信はあるというのであるが、金融機関はノーである。その違いは担保力の見方の違いだ。
購入者は相場がこのぐらいだから、担保力はその80%ぐらいは見てくれるだろうと勝手に判断するが、金融機関は競売になった前提で担保力を判断する。競売では最低入札価格は相場のおおよそ50%ぐらいである。人気物件であれば、最低入札価格の倍以上での入札となるが、そうでなければ最低入札価格が再度下げられ、最終的には特別売却によって最低入札価格で処分されることもある。
例えば、利回りが12%以上であれば返済計画上全額ローンでの取得が可能であるが、担保力不足によって融資額の減額を与儀なくされる。一般的に自己資金は30%必要といわれるが、担保力さえあれば全額ローンによる取得もありうる。利回り、担保力とも十分で自己資金が必要でなければ、無限に資産を拡大させていけるということになる。
何とも、夢のように思える話であるがこのことを実践しているクライアントがいる。元々資産家だったので、最初は別件担保を提供することによって資金を調達していたのであるが、複数の物件を取得するうちに、金融機関の担保評価が高い物件であれば、手元資金や別件担保を提供することなく物件を取得できるようになったのである。
では、金融機関の評価の高い物件とはどんな特徴があるのだろうか。土地の場合ある程度の面積が必要である。いくら都心の地価が高いといわれても、狭小敷地では評価の絶対額が足りない。従って、多少郊外になっても敷地の広い物件のほうがトータルの担保評価が高くなる。
建物については、残存法定耐用年数が長い物件の評価が高い。もともと法定耐用年数の長い鉄筋コンクリートの評価が高めにでる。一番分かりやすい目安は固定資産評価証明である。土地・建物の合計評価額が購入価格より20%以上高い物件なら大いに期待できる。オフィスビルと賃貸住宅が混在している物件などが狙い目かも知れない。

