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資産3億円からの財産形成マネジメント
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第2回 借地権

建物を建てるために土地をずっと借りていたら、契約終了時に返さなくても良いことになっている。借りたものは返すのが当たり前で、返さなければ泥棒と同じなのに、こと借地となると犯罪にならない。契約書に返すということが書いてあっても法的には無効で、ずっと借りつづけられる。そればかりか、知らぬ間に借地権が発生していて、住宅地では土地価格の60%程度、商業地では80%の財産価値が生まれる。元々所有していた地主の権利のほうが低い。

 地主からしてみれば親切に貸してあげたのに、返ってこないばかりか、財産の価値も大半が借地人に移る。一度決めた地代はなかなか値上げできない、値上げを申し出でも、裁判所の調停によって低めに決着がつくことが判っているからである。

 例えば、月2万円の地代を30年間払うとすれば地代総額720万円である。その間に土地価格が1000万円から1億円に値上がりしていたとしよう。商業系であれば地主が2000万円、借地人が8000万円の権利となる。借地人は720万円の地代の支払で8000万円の財産を築いたことになる。法律で定められた権利なので、借地人は遠慮なくその権利を行使する。

 契約終了時に「どうも長い間ありがとうございました。更地にして返します」なんていう借地人は皆無である。

 以前、東京の下町の大地主からウルトラCの話を聞いたことがある。土地を返してもらうために、「今までにいただいた地代を全部お返しします。だから土地を返してください」と申し出たのである。借地人は無料で借りられて良かったということになるし、地主は高額な借地権を買取らなくてよかったわけである。

 借地権は地主と借地人の権利関係のトラブルが多いため、原則融資が付かない。だから、流動性が低く財産価値は理論値より低くなる。地主はわずかな地代をもらっても固定資産税を払ったら残りがわずか、しかも相続税の評価だけが高く、買い手もいない不良資産である。

 優良資産にするための方法は完全な所有権にすることである。借地人と地主がどちらかに売る、共同で開発する、同時売却する、交換するなどケースに応じて解決する。