第12回 市場価格
先日、銀座松屋の前でマーケティング調査なるものを私自身が自ら行った。不動産ではなく、アクセサリーのマーケティング調査であることは許していただきたい。それは新しいジャンルの「指の宝石」で、本格的なネイルジュエリーをリングジュエリーとチェーンによって固定する独自の方法(特許出願中)で一体化させるデザインとなっている。
ハンドマネキンに「指の宝石」を装着し、道行く人に様々な意見を頂戴した。行きかう人ははじめて見るので、珍しがってアンケートに答えてくれた。質問項目の中で、「いくらぐらいなら売れると思いますか?」と尋ねたところ。2~3千円という集団と2~3万という集団と20~30万円という集団に分かれた。2~3千円の集団は、価値を認めず要らないという人達であり、2~3万円の集団は自分には必要ないけど常識的にはこれぐらいだろうという人達、20~30万円の集団は興味があり自分でもほしいという人達である。
宝石のような嗜好性の高い場合には、とりわけ価値(価格)に対する幅が大きいのであるが、二桁も違うとは予想もしていなかった。気に入れば無理してでも買い、気に入らなければタダでも要らないということなのだろうか?とは言え、宝石の場合は繰り返して製造ができるので定価というものを設けることができる。
同じ財産でも不動産の場合はかなり様子が違う。
不動産の場合、世の中に同じものがなく、しかも相対取引が中心なので定価がない。定価はないが、そのかわり相場というものがある。いわゆる時価だとか、実勢価格だとか、市場価格と言われるものである。
ところが、その相場もやっかいなもので、明確な基準や記録がなく、不動産業者の言うことを信じるしかない。不動産ファンドや金融機関では、お金をかけ不動産鑑定評価書を作成はするが、一般取引までには利用されていない。
最後は結婚と同じで、相思相愛となれば手を打つということになる。結婚も後で良かったかどうか分かるように、不動産も後で良かったとか失敗したとか言われるものである。
次回は市場価格の透明化にもつながる入札について述べる。

