プロから学ぶ「不動産投資術」 44
先日、売主が業者、買主が業者、売主側に仲介業者、買主側に仲介業者4社が介在する取引があった。
買主、売主とも自ら収益物件を購入し、運営することを主な業務としている。どちらの業者もおおよそ、ネットで10%以上になる物件を所有し、運営している。安定性の高い住居系にかかわらず、自らの目利きでコマーシャル系の物件をも対象に投資している。
最近は収益不動産の取引が、業者間で行われることが多い。バブル期のような価格の根拠がないまま、転売利益を狙うものではないが、業者間取引が増えていることはバブル期の様相と合致する。
仮にネットの利回りが10%であれば、10年保有していれば投下資本が回収できるという計算の上で、必要に応じて所有物件の入れ替えを行っている。
物件の入れ替え時には、キャピタルゲインが得られることもある。4~5年前からこのような収益物件を購入している業者であれば、現時点で売却しようとすれば、多くの場合キャピタルゲインを得ている。
なぜなら、今はモノ不足とも言われ、多少利回りが低くとも購入する人達が増えてきたからである。4年前にネット10%で購入したものが、今なら8%でも売却できるとなると、2%分のキャピタルゲインだ。1億円で購入したものであれば1億2,500万円で売却できることになる。
業者間の取引が多いということは、とりたてて問題にすることではない。たまたま、投資家が業者であるということである。金融が緩和しているので、不動産業者に資金が流れており、その分野に詳しい不動産業者が、不動産投資を行っていると考えた方が適切である。
不動産に対する投資家が限定されてはいるが、証券化の普及やオークションの普及によって透明性が拡大し不動産投資に対する見方が変わってきている。
業者の取得競争に加え、一般投資家の不動産投資への算入が益々ヒートアップし、新たに購入する物件の利回りが低下傾向にあるので、以前購入した投資家は含み益を得ているのである

