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プロから学ぶ「不動産投資術」 41

 先日、顧客に新築の投資物件を紹介したときのことである。顧客の親は資産家であるのだが、本人はサラリーマンである。例により、過去ワンルームマンションを一室購入した経験があり、今度はアパートの一棟売りがほしいということだ。
土地購入資金相当は資産家の親が出してくれる。
 当初は中古の方が利回は高いので中古を探していたのだが、物件を見るにつけ、見た目の悪さや修繕費の心配などにより購入を控えた。そこで、いっそのこと新築を建てるか購入することになった。中古で10~12%なら新築で8~10%のほうが良いというのである。長い間稼いでくれる上、ローンが付き、修繕費が少なく、物件自身の瑕疵も少ないので安心できるというのである。私もその意見に賛成だ。
 中古を探していたときは、利回りを中心に着目していたのたが、新築を検討するようになってから、利回りではなく、土地の価値や建物の価値に着目し始めるようになったのである。
 つまり、土地価格いくら、建物価格いくらで合計していくらになるかという計算である。建物については、中古になると価値が下がるので、資産価値が落ちるのではないかと言い出した。これは大きな勘違いである。収益物件の価値はあくまで、収益力であり、どれだけ稼ぐかが価格を決めるのである。従って、中古になったら価格が下がるという発想はおかしい。手入れをしないために家賃が下がり、収益力が落ちるので価格が下がるのならば話はわかる。
 ちなみに、新築が過大評価されるのは、ローンが付くことによるものだ。収益力とは関係なしにローンがたくさん付くのでレバレッジ効果が大きく作用するためだ。もう一つの理由は新築だと家賃を高めに設定できるので、瞬間的に利回りが上がることである。
 不動産投資の原理原則は収益力を評価し、逆算して価値を決めることに尽きる。土地いくら、建物いくらの発想はお役所の発想であり、税金を取るための方便である。不動産投資に路線価や公示価は邪魔なだけである。どんなときにも冷静に将来得られる利益の予測だけで、価格を決められるようになれば一人前である。