プロから学ぶ「不動産投資術」 35
オーナーの売却理由として、「修繕費がかかるようになったから」「入居率が下がっているから」というものが多い。このような物件を購入したとなると、その負担が新オーナーへ移行される。目先の高利回りに飛びついて失敗してはならない。
中古物件を購入する場合には、サブリース会社に賃貸管理を保証付きでお願いしてみるとよい。家賃保証の条件として、リフォームが条件になることが多い。リフォームの工事を受注することが前提で、家賃保証を提示してくれる。リフォームの本来の目的は、物件の資産価値向上による入居率や賃料のアップということなのだが、リフォーム工事の受注目的に、家賃保証を提示するのは問題である。
弊社の近くも老朽ビルが多く、スクラップ・アンド・ビルトされるケースを見受けるが、建築・設備営繕工事を施せば、十分に使用収益が可能である。
建物の本体そのものに瑕疵がなければ、後は見た目の美しさが勝負どころである。韓国では整形手術が一般的であるようだが、やはり美人である方が人気は高くなる。建物の場合は、エントランス・共用部分の改修工事、外壁工事、室内修繕工事をすることによって、魅力を高めることになる。
予算はまちまちであるが、私の目安としては床面積あたり坪10万円くらいを予算化しておく。延べ床面積300坪のビルであれば、3000万円である。予算内でどこまでの工事内容となるのか、あるいは管理内容のサービスが付くのか判断する。もちろん、建物の老朽度によって異なる。
前号で紹介した賃貸管理会社の家賃保証の査定とリフォーム費用が確定すれば、収益力が簡単に定められる。他の商業系の投資物件や会社の売買と異なり、素人でも確実な事業計画が立てられるので、まずは賃貸住宅やオフィスビルの投資から始めるのが良い。
リフォームの工事は意外に時間がかかり、工期は3ヶ月程度見ておかなければならない、ビルのテナントであれば移転の通知を含め6ヶ月間のリードタイムが必要なので、空室を埋めるためには半年の猶予はほしい。バリューアップのための時間も事業計画に含めておこう。

