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プロから学ぶ不動産活用3

定期借家権の創設によって、良質な賃貸住宅の供給が加速されると言われている。日本の賃貸住宅において、その半分は四十平方メートル未満と狭小でファミリー向けが極端に少ない。国際比較では持ち家において日本は平均百二十二平方メートルという広さで米国の百五十八平方メートルには及ばないものの欧米諸国をすでに抜いている。賃貸住宅では日本が約四十平方メートル、欧米が約八十平方メートルと半分の広さでしかない。欧米に追いつく必要がある。
 定期借家制度により、契約期間と収益の見通しがつくため、安心してファミリータイプを中心に多様な賃貸住宅が供給されるものと期待されている。しかしながら平成十二年三月に施行されたこの制度により、ファミリータイプが急激に増えているようには見受けられない。ファミリー向け融資を中心とする住宅金融公庫の融資が伸び悩んでいることからも推測できる。むしろ分譲マンションが好調で、郊外のニーズにそぐわぬ賃貸住宅の空室率が上昇している。
 一方、単身者向け物件が好調である。入居待ち四百組という物件もでてきている。事実「ブルータス」や「Hanako」など若者向け情報誌では、デザイナーが設計した単身者向けデザイン賃貸が紹介され注目を浴びている。若者の嗜好もファッションやグルメから住まいを楽しく住まう「アメニティー」へのこだわりが強くなっている。生活費を節約したいと考えるファミリー層はいぜんとして家賃に重きを置くが、単身者層は質にこだわりを見せ始めている。ファミリー向け賃貸は今や分譲マンションとの競争に怯えながら、価格に厳しい入居者に対して賃料のサービスを余儀なくされる。定期借家権の創設=ファミリー向け賃貸の増加という図式は今のところ成り立っていない。むしろ三十平方メートル前後の広くて設備の充実したシングル向けが順調と言える。都心回帰に伴い都市型需要が増加している。