プロから学ぶ不動産活用2
相続対策の中でよく利用されるのが連年贈与、養子縁組、生命保険、有効活用、資産の組替え。この中で有効活用のみが、評価減と同時に収益力を持つ。収入を上げられるから、大規模な対策も可能で効果も大きい。賃貸住宅の建設による節税効果の仕組みを解明してみる。
多くの書物やセミナーで紹介されているのが、小規模宅地の評価減、貸家建て付け地の評価減や借家権の評価減である。しかし最も重要な話しは、建物の相続税評価が固定資産税評価であることだ。建物の固定資産税評価は時価(=建築費)のおおよそ50%が相場。現金で10億円持っていたとすれば、10億の評価であるが、建物に換えた瞬間に5億の評価になるのである。 生命保険や贈与などは費用が発生するのでおのずと対策の規模は制限される。有効活用であれば収益を裏付けに対策規模の拡大が可能だ。相続対策とは相続税評価の低い資産に組替えることである。土地やゴルフ会員権や株式等など、資産の多くは概算評価が時価のせいぜい80%である。建物は固定資産税評価が相続税評価であるが、固定資産税評価は市町村が定めるものである。市町村による固定資産税評価は国と比べ甘く、時価のおおよそ50%である。
更に貸家となると借家権の評価減が30%とすることができ、時価の約35%まで下がるのである。貸家は黙ってでも収益を生む資産価値の高い財産であるが、相続税評価が時価の約35%というのは嬉しい。
現金で建てても、ローンを組んで建てても、節税効果は同じである理由がここにあったのである。ローンそのものはなんら節税にはならない。借金したお金を評価の低い資産に換えた時点で節税効果が生まれる。
時価より路線価の方が高い土地はいくらでもあるので、そんな土地を売却して建物を建てる、いわゆる資産の組替えが相続対策上断然有利である。

