プロから学ぶ「不動産投資術」 27
2005年1月1日現在の基準地価がいずれ発表されるが、都心は上昇もしくは横ばい、郊外は下落という傾向がさらに明確に数値に表れてくるものと予想される。地価動向を見る場合、全体的な傾向をつかむもことも大切であるが、同地域での格差を見ることが重要である。優良物件はより高く、そうでないものは見向きもされない傾向にある。
ちまたでは、都心の物件が路線価の数倍で取引されたという話しをよく聞くようになった。これら高値で取引されているのは、マンション用地や収益物件である。購入者がプロの業者であることが共通点だ。したがって、エンドユーザーが直接購入する価格帯の物件は、それほど値上がりしたという話しは聞かない。
収益物件を購入するプロは、私募ファンドやリートである。ファンド組成のために購入額の目標を持ち、必死で物件収集に当たっている。最近では、小粒な1億円程度の物件まで購入するようになったので、個人投資家の一棟買いとの競合にもなっている。品不足ともなれば、期待利回りが小さくても、無理して購入することになり、その結果、物件価格が上がっているという現象がおきる。
投資家への還元利回りが下がれば、投資家から資金が調達難しくなるので、やがては価格も落ち着いてくるものと予想される。
重要な動きは金融動向である。ファンドや収益物件への融資姿勢が強気の間は、旺盛な需要に支えられマーケットが拡大する。不動産への金融引き締めがされない間は、都心の収益物件はしばらく好調であろう。
個人への融資は厳しいといわれているが、資産の裏づけがあれば積極的な融資姿勢を示す。そういう意味で3億円以下の収益物件の動きも堅調であると予想される。ファンドをはじめ、個人から法人まで収益物件を求める傾向は更に強まるであろう。
2005年も引き続き、お金が不動産投資へ流れ、これは金融機関の引き締めがされるまでしばらく続くものと思われる。優良物件の品不足が顕著となるので、供給サイドとのパイプを太くすることに力を入れよう。

