お問い合わせ サイトマップ
継続・資産運用で失敗しないための自己防衛対策をご提供いたします。
資産3億円からの財産形成マネジメント
福田財産コンサルトップページ

プロから学ぶ「不動産投資術」 23

 売らせてほしいので、売主からとりあえず専任媒介の依頼を受ける。とりあえずだから査定をしないまま、売主の希望価格で業者間に流れる。全国の流通ネットワークに掲載されれば、物件の情報収集や物件確認のために、やはりとりあえずの反響が業者よりある。とりあえずだから、その先のエンドユーザーには繋がらない。時間だけが過ぎ、あっという間に3ヶ月の専任の期間が過ぎる。
 売主は仲介者の実力かないと判断し、別の業者に同じ価格で依頼する。同じ流通ネットワークを使うので具体的話にはならない。最初に依頼を受けた業者は、売主に電話の問い合わせの数だけ報告して、その内容については触れていないので、売主の期待は上がる一方である。結局、3ヶ月後に信頼を失っただけとなる。
 次の業者はこまめに状況を報告した。売主もどうやらこの価格では売れそうも無いことに気づき始める。少しだけ価格を下げてみる、それでも買い手は見つからない。しびれを効かして、また価格を下げてみる。反響があるものの、初めて受け取った買付け証明は大幅な指値である。売主は売り止めを決意するか、あきらめて大幅な指値に妥協するかの選択を迫られる。買主は最初の売り出しから時間が経っているので、足元を見て大幅な指値をしてきたのである。
 多くの仲介業者のパターンがこんなものである。価格を下げていく方法では大幅な値引きを余儀なくされ、本来もっと高く売れるはずだったのが、安売りしてしまう羽目となる。ところが、逆をやると旨くいく。まず、査定を厳密に行う。そのためには取引事例を徹底的に調べるのである。もちろん、収益還元的な査定である。将来売却するとした場合の価値もミックスしなくてはならない。売り出し中の競合物件の調査も必要だ。
 売れる価格が見えてくるまで徹底するのは、面倒くさい大変な作業だが、これさえきちんとやれば売主の納得が得られる。査定価格で売り出して見ると反響がたくさんくるはずである。そうすると、数組が同時に買付け証明を提出し、場合によっては競りあがることもでてくる。その結果、想定より高く売れてしまう。