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プロから学ぶ「不動産投資術」 22

 収益物件のオーナーチェンジは非常に多くの精算事項が伴う。単純な土地や建物の売買仲介しか経験がない担当者は始めての取引で戸惑うだろう。通常、精算といえば、固定資産税と都市計画税が頭に浮かぶ。固定資産税・都市計画税は1月1日の所有者に一旦課税されるので、残りの12月末分までの精算となる。1月~3月の取引では、新年度の評価が通知されていないので、4月以降に精算を伸ばすか、前年度の実績で便宜上精算する。
 収益物件の場合はその他に賃料の精算を行う。賃料の多くは月額単位で支払われるケースが多いので、決済日以降の賃料を買主へ帰属させるように精算する。と同時に敷金や保証金の承継を行う。これらの精算は通常売主より買主へ支払われる。敷金や保証金とは賃料の滞納や引渡し時の現状回復義務を担保するものである。敷金や保証金は償却している場合もあるので、その場合は償却分を除いた金額で精算することに注意しなくてはならない。
 管理費の清算も必要だ、そのマンションやビルの管理会社に翌月より支払いが発生するので、引渡し日をもって清算することになる。管理費の精算金、固定資産税の精算金、売買代金の残金は通常買主より売主へ支払われる。管理費の引き落としが間に合わない場合などは翌月分も含めて精算することになるが、これらの応用は臨機応変にやることになる。
 ちなみに管理会社に対して所有者の変更通知を行う必要がある。入居者やテナントの契約の蒔き直しも必要だ、基本的に契約内容は承継されるが、念のために契約書を差し替え、賃料の振込先などの変更が必要だ。これらの、精算の他に決済時には、司法書士を通じて抵当権の抹消や設定、移転登記などの手続きを同時に行う。司法書士への手数料の精算も必要である。
 前記の数々の名目のお金が同時に動くので、事前の準備を万端にして、売主・買主に明細を納得しておいてもらわなければならない。たくさんの種類のお金が動くと同時に同じだけの領収書も動く。銀行の部屋などを借りる場合などは、手間取って時間を延長することのないよう万全の準備としておきたい。