プロから学ぶ不動産活用17
事業税をご存知でしょうか?個人が賃貸住宅の経営を行う場合、ある一定以上の規模になると都道府県税事務所に納める所得税の一種である。ある一定以上の規模とは所得と貸家の世帯数による。所得は290万円以上が対象となる。なお税額は所得から290万円を差し引き5%乗じて算出する。
貸家の世帯数は原則として10世帯以上が対象となっている。不動産貸付業だけを業とする個人の場合15世帯以上という特例措置が時限立法で用意されていたのだが、平成13年度地方税法の改正で特例が廃止され10世帯以上を経営するすべての方が対象となっているので注意してほしい。
税理士さんの傾向として国税には明るいが、地方税を申告することはなく無関心でもある。地方税の中でも固定資産税は市町村が窓口なのでなじみもあるが、事業税は県税事務所なのでさらに縁遠くなる。納税時期は2月中旬から始まる国税である所得税の申告数値をベースに、まず市・県民税が5月ごろ課せられた後、8月ごろ事業税の通知が届き8月末と11月末に2回に分け納税することになる。地方税法なのでそれぞれローカルルールが適用されるが、おおむねこのような流れとなっている。
所得に課税される税金は国・都道府県・市町村に納税する所得税の他、上記の条件に合致すれば事業税という形で都道府県に上乗せして課税される。うがった言い方をすれば4重の課税とも考えられ所得に対する実行税率は見かけより高くなる。
所得は金利や減価償却費など年毎に経費が減少するので、年毎に増加していく。当初数年は不要だったのが、ある年から突然事業税が課税されることもあるので注意したい。地主さんは担当者が信頼できるか判断に困ることがあるが、この事業税のことまで説明してくれる担当者であればまず間違いない。説明がない場合はお尋ねしていただくと良い。即答できなくとも持ち帰り調べてくれればまあまあの担当者。うやむやに誤魔化そうとするならばすぐ商談を止めたほうが無難であろう。

