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プロから学ぶ不動産活用10

東京都の東部でアパートの提案を行ったときのことである。地主さんはワンルームを建てたいとの要望であった。「なぜワンルームをご希望されるのですか」とお尋ねした所、「回転も良く利回りがよいから」とのことである。ところが、駅から15分と離れているため些か不安もあった。そこで本当にワンルームの利回りが高いのかどうか、実際にシミュレーションすると以外な結果であった。
 1K、2DK、3DK、3LDKの概算建築費を算出し、家賃の査定を行い利回り比較を行った結果、偶然にもすべてのタイプで十四.四%の表面利回りとなった。1Kで広さ八坪、一世帯六百万円、家賃七万二千円、年収八十六万四千円、坪単価七十五万円、坪当り賃料九千円、利回り十四.四%。2DKで広さ十二坪、一世帯七百万円、家賃八万四千円、年収百万八千円、坪単価五十八万円、坪当り賃料七千円、利回り十四.四%。3DKで広さ十七坪、一世帯八百五十万円、家賃十万二千円、年収百二十二万四千円、坪単価五十万円、坪当り賃料六千円、利回り十四.四%。3LDKのメゾネットで広さ三十坪、一世帯千三百万円、家賃十五万六千円、年収百八十万2千円、坪単価四十三万円、坪当り賃料五千二百円、利回り十四.四%。狭いタイプになれば設備の割合が増え、坪当りの建築費が上がっていくため、坪当り賃料が高くなるが結局利回りは上がらない。
 ただし、限られた敷地の中で多くの戸数が建ち、投下資本も大きくなるため、利益総額が多くなることは間違いない。敷地を最大限活かしたければ正解であるが、敷地に余裕を持たせ環境に配慮を持たせることができれば、メゾネットなどの大型ファミリーも魅力的だ。駐車場が少なくて済むのもありがたい。判で押したように新婚ファミリー向けばかりに目を向けていては共倒れである。タイプ別によって利回りに遜色がないのなら、思い切ってその地区で供給の少ないタイプのものを建築することだ。