プロから学ぶ「不動産投資術」①
第1回 収益物件の現状
~取り扱う人材が不足~
不動産投資ブームが加熱気味である。ある大手の賃貸斡旋(あっせん)・管理ネットワーク会社では、本部で不動産投資サイトを運営し、常時2,000以上の物件を提供しているが、月間の資料請求件数は500件以上だと言う。
書店では「サラリーマンでもできる不動産投資」というような本が何種類も平積みで並んでいる。 素人のサラリーマンや公務員が、バブル時期を彷彿させるように、我も我もと一攫千金の夢を膨らましている。
一方、プロの不動産業者も所有することに必死である。業者が自ら所有するために物件取得に走っているので手頃な物件があれば、市場に出てくる前に処分されている状態である。
プロの金融投資家は不動産ファンドを通じて、間接的に不動産投資に興じている。
しかしながら一億総不動産屋とも言われたバブル時期の盛り上がりとは様相が少し違う。それは、対象があくまでも収益を生む不動産に限定されているからである。将来の値上がりではなく、現在から将来にわたる収益に着目した人達だけが動いていることに特徴がある。
これらブームの要因は、土地価格の下落、超低金利の継続、不良債権処理の加速による物件供給数の増加、年金不安、金融機関の融資姿勢、不景気による収入減など多くの環境が後押ししている。
これだけ活況を呈しているように見える不動産投資なのだが、以外にも収益不動産を取り扱う不動産業者や人材はほんの一部でしかない。
それは、収益不動産を扱うには、不動産コンサルタントやFPの知識や経験をフル稼働させなければならないからだ。リスクを見極め、果敢に投資する投資家へ、市場性、土地や建物の瑕疵(かし)、権利関係、賃貸管理や建物管理、融資の斡旋、税務、など広い分野のアドバイスが必要だ。
本連載では、これら不動産投資に必要な実務知識について事例を交えながら、そのツボところを紹介していく。優良物件の供給が減少しつつあると言われるが、まだまだこのブームは続くと思われるからだ。

